管理人の独り言 le monologue

インボイス制度について考えてみた

初めて「インボイス制度」というのを聞いたのは3年くらい前でしたが、そのときは、私はほとんど個人のお客さんなので、今までどおりでいいかなと思って、そのままにしてきました。ここにきて、いろいろなメディアがインボイス制度について説明しているので、もう一度よく調べて考えてみたほうがいいかと思ったので、覚書としてここに残しておきます。

ここでいうインボイスとは適格請求書のことで、2023年10月から取引相手に適格請求書を出すことが求められるということです。適格請求書を出すためには、(消費税)課税業者としての登録が必要で、登録番号を記載しなければなりません。
消費税というのは、仕入れに係わる消費税を差し引いて支払うことになっているので、今までは取引先が出してきた請求書の消費税分を単純にひけばよかったわけです。 これが何が問題かというと、現在は売上1000万円以下であれば、免税業者として消費税は払わなくてよいことになっています。つまり消費税分を受け取ったとしても、その分は税金としておさめずに、売上として計上してよいと法的に認められているわけです。これを是正したいというのが、この制度の主旨のようです。

そもそも消費税を導入するときに、中小商店の反発をおそれて、免税業者というものを設定した(当時は売上3000万円以下)のに、今更?感があります。それに、課税業者と仕事をしている主に個人事業主をターゲットにしているところも平等感に欠けるような気がします。

事務負担は膨大に増すことになります。免税業者の人は消費税分が売上になるので、今はその分価格を少しおさえているというのも少なくないだろうし、インボイス制度導入後は、自己防衛のために価格を上げてくることも容易に考えられます。こんな面倒なことならと廃業も増えるかもしれません。

今、日本の消費税は8%と10%ですが、インボイス制度に近いものが導入されている欧米では消費税はもっと高く、細分化されています。インボイス制度はそれを目指して消費税を20%近くまで上げる布石なのではないかという意見もあります。これは、今の日本の進んでいる道をを考えるとはずれとは言えない気がします。欧米並ならしかたがないという考えもありましょうが、社会福祉は日本とは段違いです。税金だけ同じレベルにしないでほしいと思うのは私だけではないでしょう。

さらなる問題点は、このインボイス制度は複雑な上、関係ないからと無関心な人が大多数なことなのかもしれません。今は関係なくても、将来的には皆に関係してくるはずなのです。

と、自分の頭の中を整理してみて、つくづく思ったのは選挙に行こう、皆選挙に行ってほしいということでした。どうぞ少しでも住みよい日本になりますように。


水籠の劇場で 水籠の劇場で

今週の展示は「水籠の劇場で」18人の作家によるコミックアート(イラスト)の展示です。テーマは「観賞魚」、作品も会場の装飾も涼やかで、水槽の中にいるようです。暑い日に一瞬の涼しさを感じに、是非お越しください。27日まで。